8/09/2020

コロナ時代のメディアリテラシー

最近の報道ではコロナ対策についての主張が二極化しています.以前から言われていた,コロナなんてただの風邪という意見と,現状の危機を認識しPCR検査を積極的に実施して,感染者を炙り出すことで,部分的にでもコミュニティをロックアウトせよという意見です.それに誘導されてでしょうか,私たちの間にもある意味対立が生じてしまっているのは残念なことです.二週間後には日本はどこどこの国のようになる・・・という従来からのマスコミの基調に乗せられている人々もいる一方で,渋谷ではクラスターフェスとかいうノーマスク,ノー自粛を標榜する団体の催しが開催されたりしています.そもそも,医療や政治あるいは経済の観点だけから最適解を考えても意味がないのは確実です.自動車の運転テクニックにヒール・アンド・トーというのがありますが,まさにアクセルとブレーキを一本の足で踏み分ける高度なテクニックが要される状況と言えましょうか.いずれにしても,何らかの妥協を前提とした準解を探さなければなりません.当然,立場の違う人々の間の交渉が必要となるので,そのお膳立てをするのが政治の一つの役割のはずです.そのような方向でのリーダーシップをぜひ期待したいところです.

8/02/2020

また抗体検査の話

一段と世の中が騒がしくなってきましたね.そんな中で菅,今日もブログだけは平常運転でいってみたいと思います.そうはいっても,特に書くこともないので,先週に引き続き,時事ネタを強引にJMPと紐付けてるという恒例のチャレンジをしてみます.先週は,横須賀市のコロナ抗体検査の結果の解釈に,統計的でもないのに「統計的に」という枕詞をつけるなと文句を言いました.そもそも「統計的に」という言葉をつける言説には,騙されるなという警告の意味があると解釈しています.さて,最近は,様々な自治体で同じ試みが実施されているようです.数日前のニュースでは宇都宮市でも無症状者を対象に抗体検査を実施したようです.


7/26/2020

統計リテラシーと抗体検査

今日読んだニュースによれば(今日のニュースではありませんけど),インテルが7nm半導体の技術開発が予定より6カ月遅れていることを明らかにしたことで,株価が1割近く下がりました.Mac搭載のCPUとして毎日お世話になっていますけど,つい先日もAppleがCPUをインテル製から内製へと移行していく方針が発表されたばかりです.自社の製品開発のロードマップを他社の開発の遅れに妨げられないようにすることが目的と言われています.おそらく,インテルも今後は外部への生産委託を拡大する方向へ舵を取っていくことになると思いますが,同じ業界に長いこといて,かつての同僚のアメリカ人なども働いているので他人事のようには思えません.


7/19/2020

K値について思うこと

一昨日に開催されたJMPの製薬業界向けWebセミナー「非臨床研究者のための統計解析入門」を聴講しました.私にとって馴染みの薄い分野なので,あまり使わない機能を紹介して頂くのは勉強になります.そもそも非臨床研究というのが聞き慣れない言葉だったのですが,話を聞くと動物などを使った医薬品の薬効や安全性の検証試験である前臨床試験のことなんですね.最近では非臨床試験と呼ばれていることは知りませんでした.非というのは良い響きではないのですが,おそらく英語のNon-clinicalを直訳したのでしょうか.工業分野の実験計画とは大きく異なって,試験の手順や分析方法,信頼性検証に至るまでがガイドラインでガチガチに固められているので,覚えることが多く大変そうです.人命が関与しているので仕方ないこととは言え,プロセスが決まった開発は自分に向かないなといつも思います.

7/12/2020

Discovery Summit Online 2020

枝雀の落語「夏の医者」の枕に,そもそも病気というのは昔は一つの病気だったと,それでは不便だからと,最初は上の病気,下の病気と別れて,医学の進歩とともにどんどん細分化して現在に至っている...というのがあります.分類は人を不幸にするということを『統計的問題解決入門』のコラムに書いた記憶があるのですが,まさにその通りのことが今回の騒動でも起こったのではないかと.少し前まではコロナウィルスを詳細に区別する技術はありませんでしたから,少なくとも欧米よりは被害が軽微な日本では,今年の風邪はタチが悪いと巷で言われる程度だったのかもしれません.そうであればこれほどの大騒ぎにはならなかったかもしれません.もちろん,自粛は意味がなかったなどど,後出しの論説を張る無責任なメディアのようなことを言うつもりは毛頭ありません.ですが,GOTOなんとかという怪しい英語もどきの造語を使ってまで,国民を煽るのはいかがなものかとは思います.

*昨夜の豪雨が一転して,今日は久しぶりに晴れ間がのぞいたので写真を撮影.雲は確かに淡い陽の光の縁取りに包まれていました.(大雨で被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます.)